山名考

冬の妙高
山名考
こういう分野があるという。「さんめいこう」、読んで字のごとく山の名前を考察する。地域の歴史や人文を背景として、その山がどういう訳でそう呼ばれるのかを推察、思考するらしい。
必ず正解を得られるものでなく、いや、むしろ検証のしようもないわけだから、答えがないといえばそうなのだろうが、ひどく深みにはまった、その姿勢が興味をそそる。
妙高山という山がある。そう新潟県南部で、長野との県境に近く日本百名山に数えられる標高2,454mの名山である。
元々は、越前~越後の「越の国」(こしのくに)の中ほどにある名山ということで、越の中山と呼ばれたという。
「中」山は、万葉仮名で「奈加」と書かれた。そして、いつしかめでたい字の「名香」に改められ、さらに、その音「ミヨウ・コウ」が転化して「妙高」となったと説明されている。
真実かもしれないし、まったくのマユつばものなのかもしれない。
「こじつけ」といったら、それまでだけれども、そこへ辿りつくまでの下調べと洞察にはなかなか感心する。
(名香という地名は残っているらしい)
自分の身近にある何気ない山、特に私が住む房総には全国的に見れば見るべき山はないのだけれども、こうした山の名前を探る目で、一つ一つ見てゆくと、あらためて親しみを覚えるとともに、地域の人々と共に流れた年月に思いを馳せてしまう。
さて、明朝は、その妙高山のお隣り、黒姫山の麓に向かう。あいにくの天候のようだが、雲の切れ目から、夏のほうがよく見慣れているあの山体を少しでも拝めればよいのだが・・・
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