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ニホンイモリの腹はなぜ赤い?

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イモリって、案外長生きです

大好きなイモリの話。
林道には、イモリがつきもので、道の脇の水場をちょっと覗くと、カワイイ姿を見ることが少なくない。かつては、あちこちの池や田んぼに、うじゃうじゃと住んでいたらしいけれど、今では、ひらけた場所では、そうそう目に付く生き物ではなくなっている。

上から見ると、やけに地味な褐色で、小さめの手足を生やした胴は、ぽちゃっとしていて、オタマジャクシのような尾に続いている。目がつぶらで、本当に可愛らしいが、嫌う人もいるのには私は驚きだ。
イモリの形態というのは、四足脊椎動物として極めて基本型で、どこにも無理が感じられず、あくまでナチュラルな生体デザインだと思う。

さて、このイモリ、正式にはニホンイモリといって、日本固有種である(北海道には自然には生息しない)。一番顕著な特徴は、腹部の赤い斑模様で、そのためにア力ハライモリとか、単にア力ハラなどとも呼ばれる。漢字で書くと「井守」。
背中から見ると、やけに地味だとさっき言ったが、この赤い斑は、全体に地味な色づかいの多い日本の野生動物の中にあって、異例と言っていいほど目立つ赤である。
多くの個体は赤というより、「朱」という感じに近いが、いずれにしても色味、模様とも、人の指紋のように、個体ごとにみな違う。

我が家の水槽にも二十数匹のイモリが棲息中であるけれど、やはり、この模様で個体の区別をしている。主に喉から胸にかけての模様から連想して名前を付けている。いや、あんな小さな生き物に名前を付けて飼っていると聞くと、私が、やけにはまり込んだ人間と思われるかもしれないが、イモリというのは、おそらく大抵の方の想像以上に長生きで、あんなにナリは小さくても(全長70~130mm)、二十年以上は生きられるようで、今、我が家にいるイモリも古いものは12才程度を数えているが、まったく衰えを感じさせない。情も移ろうというものだ。
また、その上に、単に飼育するということでいえば、イモリの飼育は著しく簡単で、病死などは皆無に等しく、注意すベきは水槽からの逃亡のみと言っても過言でない。

まあ、いかんせん、両生類は水がないとそうそう生きられない。しかし、これまでに何回か水槽から逃亡したイモリを救出したが、これがまたスゴイのだ。
逃亡後、時間がたってしまうと、イモリの体は水分を失って、かなり早くミイラ状態になってしまう。そうなってしまうと、普通の動物の常識なら、どう見ても助かりっこない状態なのだが、救出後にミズゴケの上などの十分な水分があるところに置いておくと、それだけで、1、2時間もすると、水分を吸収して元の体に戻っている。

どうも話が逸れがちだが、このイモリの腹の赤いのはなぜだろうか?はっきり言うと、この表題には答えを用意していない。
赤や黄色のやけに目立った体色と言うのは、往々にして警戒色であることが多いが、イモリもこれに当てはまるのかもしれない。一応、毒をもっていることはもっている。
魚のフグと同じテトロドトキシンを皮膚から出すというのだが、今までに飼育下や自然のイモリで毒を感じたことはない(そうはいっても、さわったら手を洗うようにしたほうが無難でしょう)。実際、まったく頓着なく触っているのだが、あまり毒があるというイメージはぴんとこない。

いずれにしても、自然の作り出した生物の色や文様というものは、非常に多彩であって、その意味があって存在するのか、必ずしも意味はないのか、はっきり言って分かりかねる。生物が自らの意思で形質を獲得するということは今のところ否認されている。
しかし、こうした生物の多様性というものは、今の進化論の本流(総合説=ネオ・ダーウィニズム)で説明できるとはどうも考えづらく、私自身は、ほとんど信用していない。

・・・まあ、進化論のはなしは、また、別稿でといたしましょう。

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コメント

最近このような子たちも「かわいい」と思えるようになってきてしまった・・・

触れないが^^;

20年とは長生きするんですね。でも20匹見分けれるなんてすごいですぅ~

投稿: umi | 2004.02.06 09:43

何でも興味のあるものには、目が肥えるものですよね。
きっと、umiさんも、ワンちゃん、いろいろ見分けが効くでしょうね。
目だけでなく、耳など、他の五感もそうですよね。よく、職人さんが音や匂いを聞き・嗅ぎ分ける力には感動します。

投稿: 代官 | 2004.02.07 01:23

こんにちは、偶然なのでしょうか?
先日教えてGOOで同じ質問をして答えていただきました。でも、ほんとにイモリって毒を出して食べられると相手を苦しませるの?と多少???と思っていたのですが、ほぼ同じ気持ちを代弁してくださっていてびっくりしました。ちなみに、GOOの方は簡単HPでpaiwa314websiteというものをやっております。
それにしても、ミイラ状態からの生還の話は初耳でした。

投稿: 理科大好き人間 | 2005.04.24 21:34

理科大好き人間さん、こんばんは。
理科・・・名前長いっすね(^_^;)・・・大好き人間さんはイモリをお飼いになったことがありそうな感じですね。
飼育は楽だし、えさを活発に食べるし、子供たちに見せるにも、なかなかいい生き物だと思うんです。
毒については、アマガエルもそうですが、耳だけでは聞いていながら、被害を目の当たりにしたことが皆無です。
まあ、うそではないのでしょうけれど。

投稿: 代官 | 2005.04.25 21:51

うちの子も逃げ出して3日ほどでミイラ化して発見したのですが、水の入ったバケツに入れておいても復活しません。何が悪かったのでしょう。水分もあり過ぎると良くないのですか?

投稿: 風信子 | 2009.10.23 23:41

風信子さん、こんにちは。
逃げ出して3日まで経過しますと、さすがに復活は厳しいかもしれません。
また、「水の入ったバケツ」というのが、水をごく少量(イモリの腹だけ水に浸るくらい)入れたものならいいですが、たくさん入れてしまうと、復活前におぼれて死にます。イモリは両生類ですから、空気を吸わないといけません。
「水分もあり過ぎると…」ってそういう意味でしょうか?
それとも、日常の水槽内の水の量ですか?
そちらは、陸があったほうがよく、水量は10cmでも、15cmでも、まあ、適当でよく、魚のように深くする必要はありませんというくらいで、特別な注意はないと思います。
雨が近付くとき、湿度が高い日は、いもりの上陸行動が活発になるので、要注意です。いつも水槽上部は、イモリが水槽を上って外に出ないよう、網などでできた蓋をしておく必要があります。

投稿: 代官 | 2009.10.25 08:30

一昨日数を数えて、今日逃げ出した事が判明したイモリがいます。
ここを見る前に水に浸けちゃったのですが、鼻先だけは出して斜めに立てかけるようにしています。
前のイモリは完全に水の底だったので悪い事したなぁ…一番大きなイモリだったのに。
今から水の量減らしてきますね。

イモリの水槽は網が張ってあって、それを文鎮で押さえるような形にしてあったのですが、今日ひとまわり大きい水槽の中に入れ、そちらにゴムで止めをしました。

ここを読む前、数週間前に脱走したイモリを水槽に放り込んで出かけたら帰ると生き返っていたと言う話を見たので、3日ぐらいなら大丈夫かと思ってました。
明日は晴れですが、雨の日は気をつけます。

あと、今までイモリは金魚の餌で育てていたのですが、新しく入った子達はそれを食べてくれません。逃げたのもそのうちの一匹だったので、お腹がすいた余りかと思うと悲しくなってしまいます。
どうやったら金魚の餌でも食べてくれるようになるでしょうか?ピンセットでやればいいですかね?(一匹だけ手でつまんだのなら食べてくれる子が居たので)

質問ばかりですみません。
今回のイモリも復活する事を願ってやみません。
では。

投稿: 風信子 | 2009.11.04 21:25

何度もすみません。
今回脱走したイモリも、一晩置いてみましたが復活は無理みたいです。

今発泡スチロールの箱とプラスチックの箱の2重構層なのですが、冬眠の事を考えるとプラスチックのみの方が良いでしょうか。
一応全面ミズゴケで覆ってしまおうと考えているのですが、カビ対策は必要でしょうか?
あと水槽は玄関に置いてあるので、昼間ガラス越しの日光が当たって仕舞うのですが、冬眠に影響はないでしょうか?
今朝の時点で13度と気温はかなり下がってきております。
今週末までにお返事下さると嬉しいです。

我侭ばかりですみません。
お返事お待ちしております。

投稿: 風信子 | 2009.11.05 13:12

風信子さん
また、逃亡者が出てしまいましたか。それはお気の毒です。

イモリの飼い方について、こんな素人の書いているブログなど参考にせず、キチンとした育成に関する書籍などを見るほうが良いのではないでしょうか。ネット上の情報などというのは、信頼性の判断が付きずらいと思いますよ。ネット上の情報を利用しようとするのであれば、1つの情報だけをまるまる信用せず、色々な角度から同じことに関する情報にたくさん触れて、そうしていくうちに「自分の考え」の中で、正解に近いものを見つけていく、あるいは、導き出していく必要があるかと思います。

というわけですので、私個人の見解に過ぎない責任のない話としてお聞きください。

餌の件ですが、「金魚の餌」といわれましても、どのようなものを言われているか解らないのですけれども、深緑色の粉末をゴマ粒大くらいに固めてあるものとかでしょうか。
金魚は、赤ムシなども食べますが、基本的な食性が草食ですから、もし、ほぼ植物性の餌なのでしたら、完全な肉食のイモリには合わないだろうと思います。
その場合、どうしたら食べるかというより、他の合う餌を探したほうがいいのではないでしょうか。私は乾燥餌では、カメの餌を与えています。粉末の練りモノを米粒(よりちょっと小さい)くらいに固めたもので、ホームセンターのペット用品売り場には普通に売っているものです。なお、カメの餌でも「オキアミ」は、ほとんど食べません。
飼っている個体数が多い場合は、ただ水面に撒いておくだけで、いつの間にか食べます。餌に慣れると、シャバシャバと波立てて競って食べるようになります。個体数が1~2匹とか少ない場合には、餌の慣れが遅いです。

ちなみに逃げ出したことと、餌はそれほど関係はないと思いますよ。

冬眠のことですが、私は千葉県に住んでいます。風信子さんは、どのくらい寒くなるところにお住まいでしょう?それによって違いもあります。
今朝の温度が13℃といいますと、我が家とあまり変わらないようですね。そうだとすると、家屋内で飼っているのであれば、冬眠はしないのではないかなぁ。我が家のイモリは、冬はじっとしてほとんど動かなくはなりますが、冬眠はしません。これまで1度もです。以前は陸に木の葉で休む場所を作りましたが、あまり有効に使っている風でもなかったので、最近は、冬も特別なことは何もしなくなりました。

ミズゴケとか日光のこととかを書かれていますが、カビは大丈夫な気もしますが、それだけのご説明では、コケをどのようにおいているかとか、日光もどの程度当たるかとか、もっと詳しく・・・いや正直なところ、直に目で見たりしなければ、それがイモリにいいのか悪いのか、判断はつきずらいです。いずれにしても、冬眠については、「冬眠しなければならない」というものではないと考えて差し支えないでしょう。

投稿: 代官 | 2009.11.05 22:49

ご指南ご指摘有難う御座います。
冬眠しないと卵を産まないと聞いたので、冬眠させる気満々でした。
一年様子を見てみますね。
専門書も買ってみます。
私はサボテンの栽培も趣味なのですが、それも多様性があって一言では表せません。
イモリもそれと同じなのですね。
こちらは奈良県なので冬は余程冷えます。
以前のように蛇口が凍りつく事はなくなったのですが、まだまだ寒いです。
心地よい冬越しをさせるためにも、専門書を何冊か漁りますね。

因みに餌は咲ひかり金魚餌をやっていました。たんぱく質を多く含んだ金魚最高級の餌です。
亀のえさ、試しにキョーリンあたりから買ってみますね。

色々と有難う御座います。
また質問に寄るかも知れませんが、その時はまた宜しくお願い申し上げます。

投稿: 風信子 | 2009.11.06 03:16

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