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山の名前

N20040125_0025.JPG
現在、房総唯一の「岳」である伊予ヶ岳

この名前シリーズ、知る人ぞ知る順番で、次は山の名前についてということになるわけだが、これは既に「山名考」という記事名で少し書いている。
そこで、山の個有名でなく、「山」や「岳」についてふれてみよう。

それが山の名前であることを示す名称は、かなり多種ある。
「〇〇山」「〇〇岳」が特に一般的であるが、地図にざっと目を通しただけでも、他に「峰」「森」「峯」「嶺」などが目につくことと思う。
また、同じ「山」でも、「やま」、「さん」、「せん」など読みの区別もある。

これらの各種の山を表すことばは多種多様だが、呼ばれる山自体に、はっきりと違いがあるわけではない。例えば、高い山のない千葉に生まれ育った私など、「岳」というと、かなり高い山をイメージするが、全国的に見ると必ずしも「岳」のほうが「山」より高いというようなことはなく、いうまでもなく、日本一の富士は「山」である。

「岳」は低い山にはあまり見られないけれど、「急峻」「岩峰」などがそのキーワードになっているのかもしれない。いずれにしても、「岳」は個人的には憧れがある。
「森」というのは関東では馴染みは低いが、まったくないわけでもない。房総にも幾つかは数えることができる。しかし、東北や西日本ではかなり普通に見られるようだ。
「森」には地域性も強くあるようだが、その他の「岳」「峰」「嶺」などは、ある程度の全国共通のイメージがあるように感じる。

いっぽう、「山」の読み方。
「やま」と「さん」はごく普通だが、「せん」はとくに山陰特有といえる。「だいせん」と言われれば、すぐあの山陰の名山、伯耆富士が頭に浮かぶが、「大山」と書かれてはすぐに「だいせん」に繋がらない場合が多い。蒜山など他にも山陰の主に名山に「せん」は見られるようだが、その由来は思い当たらない。仏教の須弥山など、なにか関係あるのだろうか?

これは余談だが、わたしの地元は全国一に山のない千葉にあって、さらに特に「山」に縁が遠い地域である。はるか遠くの景色も含めて、そう、富士山や筑波山も含めて、100mを越える山というものが一切見えない。それが山に対する憧れに繋がっているのだとは思うが、この山がちな日本列島に住んでいて、家から山が見えないというのはなんとも寂しい。
このへんの事情もあってと思うのだが・・・平地の田んぼの真ん中に、その昔、海が少しずつ後退していったときに、残していった砂丘跡を由来とする地形がある。かつて海跡湖や干潟から沼になった一帯(現在はたいてい田んぼとなっている)に比べると、1~2mくらいは高いその地形は概ね農業集落となっているのだが、その一部は植林になっている。
したがって、まっ平らな平地に木が生えている分少し離れても見えるわけであるが、これを称して「やま」という。僅かな高低差でもそこに山を見出そうとする意識の表れであろうか。

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コメント

なるほど・・・お代官の山に対する憧れを垣間見ることができました(^^)
我が家からは富士も筑波も見えるので
(厳密に言うと富士は隣の棟がジャマなんですが)
お代官のような気持ちを抱いたことはありませんでした。

「森」がついた呼称の山、確かにこの辺では見かけませんね。
母方の実家・庄内の名山=鳥海には幾つもの頂があり
そのうちのひとつが「月山森」だったと記憶しています。

投稿: | 2004.03.22 22:09

こんにちは。
本当に千葉は山がありませんよね。
私も千葉県出身ですのでお気持ちよくわかります。
真間山という、丘?を山と呼んでいました。
奥秩父在住の方だと思っておりました・・・

投稿: ゆうな | 2004.03.23 18:22

「ほ」さん、そちらでは、冬なら日光連山も見られるのではないでしょうか?ほんとうに遠くでもいいから、ヒトツくらいは家から見られても良さそうなものです。しかし、市内のごく限られた高いところで、それもビルの屋上などで、富士山が見られるくらいなので寂しいものです。
ほんのしばらくの間でしたが、船橋に住んだときは、冬になると毎朝のように、住んでいた建物の屋上から、関東を取り囲む山々を寒さも忘れて眺めていましたよ。

ゆうなさん、ようこそいらっしゃいました。
真間といったら、私がいま縁の深いあのあたりでしょうか。
奥秩父に生まれ育ったら、これほど山が恋しいことはないのかもしれませんが、これから住むのなら、いいなと思いますよ。
しかし、なぜに奥秩父なので・・・?
ビオラの画像、綺麗なものをお出しになっていましたね。野に自生するスミレも園芸に多いビオラも好きな花です。スミレを記事にしておきました。

投稿: 代官 | 2004.03.24 00:37

代官さんスミマセン間違えました。
名栗って奥秩父でなく奥武蔵でしたね。
奥多摩?っていうのもありました?
市川の江戸川で子供のころよく遊びました。
ヨモギやクコの葉を摘んだり。

スミレの記事、これから拝見させていただきます。
見せてくださいまして有難うございます。

投稿: ゆうな | 2004.03.24 20:37

ゆうなさん、
なるほど、最近、名栗方面の話題が多かったんで、ということですね。
市川江戸川方面は、現在のお仕事場の方面です。
あまり出歩かないのですけれど・・・

やはり、「山」があったとは知りませんでした。

投稿: 代官 | 2004.03.24 23:13

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