カマキリのたまご
林道脇の草に付着して春を待つカマキリの卵
発泡スチロールのように弾力を持ちながらも、カリカリと乾いた質感。
このカマキリの卵というもの、正確には卵を収めた卵のうという一種の保護室であるが、誰しも幼い頃には、幾度か採ったことがあるのではないだろうか。
冬枯れの草むらで遊ぶうち、目の前に現れたこの奇妙な形の塊に目が止まり、気づいたときにはポケットに。家に帰って適当な入れ物に納めておいておくうちに忘れてしまったりする。やる気があるときは透明ケースや虫かごに。虫かごなどの目の粗い入れ物に入れておくと・・・・
ある春の朝、虫かごの前で恍惚とする時が訪れる。
カマキリは不完全変態で、生まれたときから親そっくりな体つきを持っている。羽はなくとも小さなカマはしっかり持っていて、チマチマした動きはなんとも可愛らしい。
しかし、卵のうから次々と生まれ出で立つその数には圧倒される。
生意気な顔つきで、小さな戦士を気取ってでもいるかのような彼らは、同じ顔をして後からあとから止めどなく現れる。
どうも、地球征服の使命を帯びて派遣された宇宙生物かなにかが、シェルの中から続々と登場する姿をイメージしてしまうのだけれども、私だけの突飛なイメージだろうか、それとも自分の世代のなせる技だろうか
まもなく、彼らがカリカリの塊を次々と打ち破ってやってくる季節だ。
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