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飛行機雲

N20040718_0003.JPG
~ひこうきぐも・白い一筋~

林道が峠に差し掛かり、木々に覆われていた空がぱっと開け、青い空が頭上に広がるとき、そこに一筋の飛行機雲が望まれた。
飛行機という極めて象徴的な人工物も、ときに自然の中で自然の造形を為しているという姿に、少しほっとする思いを感じる。

雲というのは、簡単に言うと、冷えた飲料の入ったコップに付く水滴のように、暖かい空気に含まれていた水蒸気(透明)が、冷やされて水または氷となって姿を現すものである。
ある温度の空気が、その中に保持できる水蒸気量(飽和水蒸気量といいます)というのは、温度が高いほうが多く、逆に冷たい空気には、少ししか水蒸気を保持できないわけだから、水蒸気をたっぷり含んだ空気が冷やされると、水滴・氷粒として姿を現してしまうわけで、これが雲となるわけである。
地面で温められた湿度の高い空気が、風で山を登ってゆくとそういう理由で雲になるし、水蒸気をたっぷり含んだ息を冬の朝に吐き出すと真っ白になるのも同じである。

高い空を切り裂くように、青空に白線が引かれてゆく飛行機雲は、飛行機が気温の低い高い空度を飛ぶとき、ジェットエンジンから燃焼ガスと共に吐き出される水蒸気が、周りの冷たい空気に冷やされて雲になる場合や、飛行機の機体が生む空気の渦などが原因になる場合が通常である。
実際に飛行機が飛んでいる位置の温度が-29℃以下でなければ(夏でも可)、飛行機雲は出来ないということで、実際、飛行機雲のよく現れるときというのは、どちらかというと冷たい空気が上空に流れ込んだときが多く、長くてよく発達した飛行機雲がたくさん現れるのを見ると、ああ、寒気が来ているんだなあと感じることも多い。

飛行機雲は、現れてすぐ蒸発するように消えていってしまう場合と、どんどん太く発達して行く場合があるが、雲が出来る条件が揃いかけているところに、飛行機によるきっかけが与えられた場合には、どんどん発達してゆくというようなところなのだろうか。空一面が飛行雲を作りやすい環境のとき、あちらにもこちらにも出来る飛行機雲とその成長を見上げるのは楽しい。

なお、飛行機雲は前に書いた雲の分類方法の十種雲形では扱われない変種・現象である。

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コメント

とてもわかりやすいです、代官さん。

モクモクと広がるのと、す~っと線が伸びるのとの違いもわかりました。ひとつ、賢くなれました(*^_^*)
ありがとうございます。

雲を見るのが益々楽しくなりましたぁ(^。^)

投稿: umi | 2004.08.18 21:06

秋が近づきました。
青さの増してゆく空に、まき雲、すじ雲など
秋らしい雲が見られる季節に移ってゆきます。
いろいろな雲の形、楽しんでください

投稿: 代官 | 2004.08.22 13:20

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