府馬の大クス
~1500年を生きてなお盛ん~ 巨樹・老木02
茨城経由で一般道を栃木・東北方面に出かけるときは、いつも筑波を通ってゆく。その手前の千葉県内で山田町を抜けるのだが、そこに府馬という古い街並みがある。そして、そこには、ずっと気になっていながら今まで立ち寄ったことのなかった、「府馬の大クス」という巨樹がある。
樹齢1500年の国指定・天然記念物というその「大クス」は楠ではなく、タブの木だった。なんでも、地元ではタブノキをイヌグスと呼んでいたらしいが、大正15年に国が天然記念物指定をする際、これを誤って楠と樹種公告してしまったようである。
直すのはたやすい気もするが、名前はそれで馴染んでいるので、いまさら直さなくともいいだろうということだろうか。
秋雨前線が停滞しはじめて、どんよりと湿りがちの曇り空の下、こんもりとした小高い丘の上にたどり着くと、そこには巨大であって、しかし、木の勢いにまだまだ活力を感じるこの木があった。
根元にあった300年も前の石の祠は、既に幹が懐深く抱え込まれていたし、元禄年間に北に伸ばした枝の先が地に付き根を張って、今では子グスと呼ばれて、別の木のように勢いよく自立していた。
幹周りが8.5mもあるというこの巨樹は、まだ衰えがないようだ。
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