カラマツの黄葉
紅葉といえば、紅色、黄色の色とりどりの葉が折りなす色彩美を楽しむのが普通である。完全な一色というのはなかなかお目にかかれない。それも、一つの山のみならず、高所から見渡す限りの山という山が、てっペんから麓まで全て、まっ黄色というのは、そうそうない。
昨日、そんな豪華な風景を望むことができた。
場所は埼玉~長野県境の三国峠。埼玉から長野へ抜ける唯一の車道である中津川林道で越える峠だ。
山を黄一色に染めるのはカラマツの葉。そう、ここを訪れたことのある方はご存知だろう。樹木の植生がこの三国峠を境に一変することを。そして、埼玉側が多様な落葉する広葉樹林であるのに対して、長野側はカラマツ一極相の針葉樹林を形成しているのを。
カラマツは別名、落葉松(ラクヨウシュウ)とも呼ばれる落葉針葉樹である。樹高が50mにも達する高木もあり宮城県から中部地方の亜高山帯に自生分布している日本特産の木である。
耐久性の強い材であることから、寒冷地や高地では広く植林されている。
そんなカラマツの葉が色づいて、単独ないし数本が、空に向かってまっすぐに立ち並らんでいる姿も美しいのだが、青空をバックに、見渡す限りの視界の全てを埋め尽くす、黄一色の山並みには圧倒された。
また、この小さな針のような葉が風に吹かれ、一斉に落ちてくる様は、思わず息を飲む。
横倒しになって落下する葉は、高原の乾いた秋の空気の中を、日差しを浴びてキラキラ光リながら、まるでカラカラと坂道を転がるようにして風に乗って流れ落ちてくるのである。
そうして、葉が降り積もると、林道はすっかりオレンジ色の絨毯敷きに変わる。
この、ふかふかのオレンジロードを走る贅沢は、この上ないひとときである。
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コメント
カラマツの葉が音を立てて落ちるのを初めて
見た時に「生きてて良かった。」って思いました。
投稿: ゆうな | 2004.11.07 14:49
ゆうなさん、お久しぶりです。
この小さな葉が落ちる音、小さな音ですけれども、何ともいえない響きがありますね。
また、一斉に同じ方向にサラサラと落ちてくる様が、目に焼きついて離れません。
そうそう、落ちる音といえば、雪の降る音。これを聴けるとまさしく「生きてて良かった。」なのではないでしょうか。
オルゴールのように透明感ある、消え入りそうな繊細な音。
投稿: 代官 | 2004.11.07 18:26