関東ローム層
~崖地に目立つ赤褐色~
関東の林道を走っていると、よく出くわす赤い土、関東ローム層の土。これが水を含むとかなりヌメヌメになって厄介になる。
関東ローム層の赤土が風で飛散することを先の「春一番」の項でも触れたが、このローム層というのはどういうものか、あまり興味を持たれることはないかもしれないが、簡単なことだけ書いてみたい。
まず「関東ローム層」というのは、関東で見られるものであるが、「ローム層」というのは関東ばかりではない。ローム層というのは、火山灰又は火山灰由来の土砂の積もったもので、南関東では主に富士や箱根、北関東なら浅間や赤城などの火山から供給されたものである。
噴火で火口から放出された、火山岩塊、火山礫、軽石、スコリア、火山灰などの火山砕屑物を「テフラ」という。そして、ローム層はこれが風によって運ばれて地表に堆積したものである。ただし、一般には、噴火で巻き上げられたものが、直接に降下堆積したものと言われるが、いったん火山麓近くに堆積したものが、風によって再び巻き上げられ、撒き散らされて降り積もったとする説もある。
なお、この場合、ほぼすべての場合で、降り積もるのは供給源の東側である。それは、もちろん偏西風によるところにほかならない。
関東ローム層が、赤褐色であることは、少なくとも関東の皆さんはよくご存知のことと思う。また、関東でなくても、同様のローム層の見られる地域の方には、あの、赤土の色には馴染みがあるだろう。
あの「赤」色は、火山から噴出したときからの色ではなく、実は火山灰に含まれていた鉄分の酸化したもの、つまり錆びであり、テフラを構成する物質の周りに、酸化物の皮膜が作られたものである、したがって、この赤土はをよく水洗いすると、石英、輝石、角セン石、磁鉄鉱など、色とりどりの鉱物が現われるという。
それにしても、林道ばかりでなく、畑や工事現場など、生の土があらわになった露頭でローム層をながめると、空から降り積もったにしては、あまりに大量の砂が降り積もったものだなと唸らせるほどの堆積が見られる。
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コメント
ローム層といえば、私の出身地ではかなり、その存在を見せつけられましたねえ。
昭和40年代前半のまだ、道路舗装がほんの一部しかなかった頃、学校へ通う道はローム層の切通しが多かったようです。
冬は、霜柱が立つ、春になると土埃、梅雨の時期はぬかるんで、秋の終わりには、また、土埃というサイクルで一年を過ごした結果、私も誇り(埃?)高い男となったようです。
さて、私も阿蘇山を有する県の出身であったため、火山には幼少の頃から興味があり、図書館で火山関係の書物をよく読んだものです。
その中にローム層の土の偏向顕微鏡写真が挿入されており、子供ながら、不思議な造詣に心引かれた記憶がありました。
また、私が小学生の頃住んでいた地域には凝灰岩が地下水等によって浸食された窪地に泉(当時はその集落の水源地であったようです。)が形成された場所があり、今を思えば、地学上で特異な地形を見ていたことになるようです。
投稿: 根古津甲斐 | 2005.02.26 14:44
根古津甲斐さん、こんばんは
顕微鏡での鉱物観察は、幾度か楽しかった思い出があります。一見、なんら特徴もなさそうな土砂であっても、思いもよらぬ驚きをもたらしてくれるものですよね。
凝灰岩の窪地に泉ですか?
http://def110.hp.infoseek.co.jp/110-club/0303A2.htm
の(26)~(30)あたりと似たような感じなのでしょうか?
ちょっと、ワクワクするお話しですね。
投稿: 代官 | 2005.02.26 23:03
凝灰岩の窪地のお話に大部興味をもたれたようですな、お代官様。
その場所の概要をお話しますと、600メートル級の山から繋がる台地があり、その台地の切れ目が、凝灰岩質の岩場です。
当然、山からの伏流水が、その切れ目から湧き出し、深さ2メートル前後の泉を形成して、そこを水源として、小川がありました。
しかし、惜しいことに昭和50年代初めに、大手電鉄系の不動産業者が、その泉の上流(もちろん、伏流水の)をニュータウンとして開発し、住宅地の水道用水として、地下水を大規模に汲み上げた結果、その泉は枯れてしまったようです。
開発の陰には、そのような悲劇も、まま、発生するようです。
なお、前回の書き込みで「偏向顕微鏡」と書いてしまいましたが、正しくは「偏光顕微鏡」ですね。
投稿: 根古津 甲斐 | 2005.02.27 00:22