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桜・サクラ

N20050409_042
~淡紅白色のひとひらから~

桜が満開の季節になった。
言うまでもなく、桜の開花は秋の紅葉と並んで、日本の四季を彩る最有力のイベントである。
ただ、数の多いソメイヨシノなどの里のサクラは特にそうだが、桜の大多数は、自然の繁殖ではないから、その生息域は人の意思によるところとなり、人の活動範囲に集中し、山中では少数のヤマザクラなどの自生種を見かける以外は、紅葉のように全山的なイベントではない。

染井吉野は、江戸末期~明治初期にオオシマザグラとエドヒガンの2種の桜の雑種として、染井村(現在の東京都豊島区巣鴨)で生み出され、そこから今見るように全国に広がったとされることはよく知られる。数ある桜の種、品種の中にあっても代表的な種で、「桜前線」もこの桜の開花期を示すものである。

冒頭のとおり、ソメイヨシノが四季を彩るのは、主に人里であり、純粋な自然の姿ではない。しかし、それゆえに、集中した植え込みにより、開花時には圧倒的な数量、ボリュ-ム感をもって人の目を圧倒する。

桜の花、いや満開の桜の木をみると、なにか見てはならないものを見てしまったときに似た観念が沸いてくる。どこか人の世の狂気がそこに凝縮されて咲き漂っているような感覚といえばいいのか。なにかよく分からないが、人とのつながりが極めて大きいサクラであるからこそ感じる感覚なのだろうか。それとも数少ない私の文学体験によるものだろうか、白昼のまどろみを誘う並木道や風に舞い散る花吹雪にしろ、宵闇に浮かび上がるボヤッとした仄かな姿にしろ、そこには一歩踏み入れると抜け出せなくなるような結界のような「気」の存在を感じることがある。

今日は、日本海を通過中の低気圧に向けて南風が強まった。
やっと咲き揃った桜の花だが、もうサラサラと散りはじめている。明日にかけては天気も崩れそうだから、見頃のピークも今日までになったのかもしれない。

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コメント

文章の後半部分を読んで、
梶井基次郎を連想したのは私だけ?

投稿 | 2005.04.11 01:01

・・・うっ。「ほ」殿
文学は本当にまるでわからんのです。
うちのおくさんは専門なのですけれど。

投稿 代官 | 2005.04.11 23:08

それでは・・・

同じ文章後半に書かれていらっしゃる
「結界」とか「気」という単語を目にして
「無想転生」を連想した私はヘンですか(笑)

投稿 | 2005.04.13 13:03

無想・・・
これですか?

投稿 代官 | 2005.04.13 23:33

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