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林道を記す (その1)

N20050511_001
~走り書きのメモの山~

ここに厚く積もった汚いメモの束がある。
山々を走って、その経過を後でレポートにするための覚え書きだ。
数にすれば、随分なものだが、それがどれだけ頭に入っているかというと、そこに記された情報の一割も残っていればいいほうだ。いや、実際にはその半分も残ってはいまい。

記録しておく主な情報は、林道路線の図形的な繋がりや大まかな相対位置、区間距離、舗装の有無や路面状況、それに目標物や見どころといったところである。
メモは、半ば走行しながらの、文字どおりの走り書きである。元々字は上手くないとはいえ、さすがに自分で自分の書いた字を後で読めなくなるのはみっともない。しかし、それも、決して稀なことではない。

さて、記録がそっくり頭に入れば申し分ないのだが、人間の能力には限界もあるし、得手不得手もある。私は特に数字の暗記が極めて苦手である。心して掛からねば、たかだか3~4桁の数字を5分間憶えていることもおぼつかない。まあ、程度の差はあれ、誰だって経験したことをみな憶えられるなら世話がいらないというものだ。

もちろん、それを補うためにメモが登場するのであるが、このメモというものも整理して保存しないと意味がない。
必要なときに、引きだす場所が分からなければ、どんなに情報を集めても、なんの役にも立ちはしない。

林道で収集した情報の山も、その一部は林道地図に転記して、保存、公開してはいる。ただ、転記できるのは根幹をなす情報であり、もっと繊細な部分や公開に馴染まないところのほとんどは、相変わらずメモの山の中である。

このまま、落葉樹林に降り積もった木の葉のように、朽ちていくのを待つばかりということにならないよう、整理しなければなるまい。

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