アマガエルの雨鳴き
雨季となった。
毎日のように続くじめじめした気候に辟易し、たまに顔を覗かせる太陽の光が待ち遠しい。
しかし、雨を待っている連中もちゃんといる。
田んぼを歩くと、いっせいにアマガエルが合唱するのをよく聞くだろう。一匹が鳴くと、それを契機にあちらでも、こちらでも。
合唱の始めの合図は、気まぐれに始まる。いや、そう聞える。ひょっとすると、風の流れか、気圧の変化か、はたまた日光の翳りどきに合わせてなのか、何か因果があるのかもしれないけれど、とりあえずは、彼らの合唱に聞き入ってしまう。
雨の前に鳴くから「アマガエル」とはよく聞くと思うが、これを雨鳴き(あまなき)という。とくに繁殖期でなくとも頻繁に鳴くカエルである。
今日は昨日から続いて雨のない空模様。庭を歩いてみると、絵に描いたようにアジサイの葉の上で若いアマガエルがかわいらしく鳴いていた。
そのとき、スーっと涼しげな風が吹いてきたような気もするし、そうではなかったのかもしれない。
空を自由に往来する野鳥はともかく、こんな身近にいながら、愛らしい姿を頻繁に見せてくれる野生の小動物も珍しい。
子供の頃は、よく捕まえて遊んだものが、アマガエルも皮膚から出す粘液上の液体に毒性があるという。けれども部屋で飼っているイモリと同様に、毒の存在を知っている今でも、ほとんど気にすることがない。
この週末は天気がなんとかもったので、いろいろ予定も遊びもこなせたが、庭で鳴いていたアマガエルにしてみれば、梅雨時にしては、雨が少ないのではないかと不満を謡っていたに違いない。
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