エゾゼミの声を聞き分ける(1)
夏の林道といえば、エゾゼミやその仲間のセミたちの声がつきものである。道すがらに車を降りると、時にしばらく耳鳴りが残るほどにエゾゼミの声が降り注ぐ。
このセミたちは、北海道などでは平地でも鳴いているが、私の主な活動域の関東甲信越や南東北では、少々山に入らないと出会うことはできない。
もっとも、甲信地方などは、そもそも全県的に標高が高いところが多いので、地元の方には最も身近なセミである場合も多いだろう。
また、逆に山のない千葉県、正確に言えば県内最高地点でも408mしかない私の地元では、お目にかかることはちょっとない。確かな資料を調べたこともないので、うかつなことは言えないが、おそらく生息していないと認識している。
エゾゼミの仲間は、東日本においては、エゾゼミ、アカエゾゼミ、コエゾゼミの3種が知られている。
見た目の区別なら、それぞれ大きな特徴があって、さほど難しくはない。
まず、大きさは、エゾゼミ、アカエゾゼミが大きく、各地でもっとも普通に見るあのアブラゼミより一回り大きく、よりスマートに長い。コエゾゼミは同じくアブラゼミと比べると一回り小さい。
次に体色や模様を見るとエゾゼミを基本とすれば、アカエゾゼミは、体色の黒以外の部分がみな明らかなオレンジっぽい色を呈している。また、コエゾゼミは、一見よく似ているが、最大の相違点として、頭部と胸部の境目の黄色いラインが、左右で黒く寸断されていることがあげられる。
しかし、エゾゼミの仲間は、声は大きくてよく聞くものの姿は見ることが少ないのが普通である。そこでエゾゼミの声について触れなければならない。(つづく)
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