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白道

N20050817_013
~白い月の軌跡~

月が見ごろといわれる季節になった。
今月は18日が満月となるが、望遠鏡などを通して見た場合には、目で見るほど満月は見頃ではない。
それは、地球から見て月にほぼ正面から光(もちろん太陽の光である)があたるため、地形の影がほとんどできずに、コントラストの少ないのっぺりしたものとなってしまうからであり、三日月や上弦(半月)などに見た方がずっとダイナミックな地形を楽しめるのである。

さて、白い道。天の星(恒星)の中を月が描いてゆく軌道を「白道」という。
同じように、太陽が1年かけて天の星の中に描く一周を「黄道」といい、こちらは、占いなどの「黄道12星座」という言葉で、一般にも少しは聴き慣れた言葉だろう。
地球の北極と南極の天への延長が天の北極と南極、その軸に対して90°の直角をなす平面を天に投影したのが赤道で、まあ、これも地球の赤道の天への延長と同じことである。

なぜ、赤い道というのかは、古い中国が起源らしく、赤は太陽を意味していたようだが、実際には、太陽の道は、地球の傾きと同じ23°26'ずれた黄道となる。
赤と黄、いずれも太陽を象徴する色であることに違いはない。

一方、白道とは、また月に合った色で表現されている。
特に冬の夜などに、天空高くあって、明るくまぶしいほどの光を注ぐ月は、まさに白く、その光には熱を感じさせないし、ちょっと狂気を覚える。

※黄道は、地球が太陽を回る公転の天球への投影であり、白道は、月が地球を回る公転の天球への投影である。地球の公転面に対して月の公転面は平均5°8'47"程傾いているので、白道は、黄道に対して同様の角度だけ傾いている。
しかし、この角度は一定でなく、黄道と白道の交点は、18.6年かけて西まわりに黄道の上を移動して一周する。

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コメント

なんとなく得した気分になる話ですね。
白道は、「はくどう」と読むのでしょうか?
lunatic は狂気を含む意味合いがありますが、語源はラテン語のluna(月)だということは有名ですね。
古代ギリシャ語では月の事を「セレネ」と言ったそうです。
これにも「セレニアコス」と言う狂気の意味合いのある言葉があるようです。
日本には、精神疾患の治療薬として「セレネース」というお薬があります。
たぶん、語源はここなのでしょうね。

投稿: さんぱつや | 2005.09.17 06:35

さんぱつやさん、こんにちは
そうです「はくどう」です。
昨晩の中秋の名月は、ご覧になりましたでしょうか
ちょっと出先で眺めたとき、当地の空が水蒸気の多い空だったようで
かなり高く上がっても、赤からオレンジっぽい光の丸い円盤が空に浮かんでいて
狂気とはまた違った怖れのような気持ちもわきました

月と「狂気」の興味深い話し、ありがとうございます。西洋においては、月の持つ精神的影響と言うものを強く意識しているようですね。
確かに随所に見られるようで、昔よく聴いたあちらの'70-80ロック(プログレ)には、そのものを題材にしたり、影響が色濃く出ているものをよく見かけたりしたのも、その意識なのでしょうね。

投稿: 代官 | 2005.09.19 09:42

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