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食と掩蔽(2)

N20041014_0007
Photo:Nikon E5700
~日食も掩蔽~

前回は主に月が他の星を隠すことを「掩蔽」(えんぺい)というとしたが、「主に」と書いたように、もっと詳しく見れば、必ずしも他の星を隠す母体が月でなくても「掩蔽」はある。
定義的に書くと、「ある観測地から見て、ある天体が他の天体を隠す」ものはみな掩蔽という。例えば木星の本体がその衛星を隠す場合も掩蔽の一種であるし、木星がより遠方にある恒星を隠すこともある。
かなり、特殊なものでは、光度の変わる星である変光星。この変光星の中で「食変光星」というものがあるが、これは、1つに見えても実は2つの星が互いに回る連星系であるもので、片方の星がもう片方の星を隠すとき、その分、光度の減光を生じるものであり、これも「掩蔽」になるだろう。

おや、そうすると、天文現象の中で「食」と言われるものはいろいろあるのだが、きっちり区分すると、日食は掩蔽であり、地球の影に月が入ってほとんど見えなくなる月食は、掩蔽ではないことになる。また、先に木星の話しを出したが、木星本体の影にその衛星が入って見えなくなる「衛星食」も、掩蔽ではないということになる。

このように、広い意味での「食」には、「掩蔽」と影が原因となる「食」があることがわかる。掩蔽の定義のように、狭い意味の「食」をいうと「恒星の光が届かない区域に自ら光を出さない天体が入ってあたかも隠れたように見えなくなる」状態が「食」となるだろうか。

そういえば、人工衛星、特に馴染みのある放送衛星や気象観測衛星も地球の影に入って太陽光発電が出来ないため、一時機能を停止するときも「衛星食」という語を使っていたと思う。
(画像は04.10.14自宅からの部分日食)

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