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月暈/つきがさ

N20060315-232752
Photo:Nikon D200/AF-S DX VR Zoom Nikkor ED 18-200mm
   (18mm ISO100 15" F3.5)

~朧な月もまた春の夜らしい~

数日前の満月の晩は雲がほとんどなく、綺麗に丸い月を眺めることが出来た。上空には寒気が入っているのか、湿気が入っているのか、月を眺めているうちに、珍しく月明かりの中での長い飛行機雲も見られた。

天気も下り坂なのかもしれないな・・・などと考えごとをしていたので、うっかり「月夜の飛行機雲」なんていう恰好の撮影材料もそのまま逃してしまったが、そのうちに今度は月に薄い高層雲が掛かり、暈(かさ)が現われた。

暈というのは、よく太陽に薄い雲がかかったとき見ることがあると思うのだが、あの周囲に現れる光の輪のようなものをいう。太陽の周囲に現れたものは日暈(ひがさ)ともいい、月の周囲に現れる月暈(つきがさ)と言って区別される。

暈は、太陽や月の前面にある雲の氷晶が、プリズムのように太陽や月の光を屈折させていることで見えるが、この氷晶は六角柱の形であることが多く、ここでは詳細に触れないが、六角中のどこから光が入って出てゆくかで、屈折する角度が変わる。太陽や月からの見かけ上の半径約22度の円に見えるものが一番見えやすく、46度の円に見える暈が現れることもあって、前者を内暈、後者を外暈という。

そういうデータを見たことはないのだが、月の暈は、春のこの時期によく見るような気もする。「朧月夜」などという春の歌があるくらいだから、気象条件的に高層雲などが出やすいのだろうか。

田畑の周りでは、菜の花が満開でツクシもたくさん顔を出した、カエルの声も少しずつ聞え始め、日増しに春らしさが増しているが、暈を掛けた朧月をあぜ道から眺めるのもまた、いかにも春を彩る風景らしいと思える。

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キタテハとルリタテハ

N20060305-152126 N20060305-124728
[L]Nikon D200/Tokina AT-X M100mm F2.8(1/250" F5.6)
[R]Nikon D200/SIGMA 70-300mm F4.5-5.6D(300mm 1/320" F5.6)

~琥珀と瑠璃の対極色~

春の声と共に、ことしも草木が一斉に芽を吹き始め、昆虫たちも眼を覚まし始めた。これから野山は次第に活力が満ちてくる。

一週前に、いつものように田の畦を歩いていると、目の前をさっと影が通り過ぎた。はて、鳥の影だったのか、なんだったのか。
まだ自分の頭も春になりきっていなかったらしい、それが蝶の影だと気づくのに少し時間がかかってしまった。

影の行ったほうへ近づいてみると、それはキタテハだった。アカタテハのようにオレンジに近い黄色。キタテハという名前のとおり、夏にはもう少し黄色い蝶なのだが、冬を越す「秋型」という一群はこのようにややオレンジを呈しているようだ。

少しして同じ場所また通りかかった。すると再びさっと影が通り過ぎた。まだキタテハが飛んでいたのか・・・と思ったが違う。今度はキタテハの琥珀色とは補色関係ともいえるような瑠璃色の蝶だった。そう、よく林道でも出会うルリタテハ。

琥珀と瑠璃の2匹の蝶。まだ色の少ない早春には目に鮮やかだった。

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みのむし健在

N20060304-123009
Photo:Nikon D200/Tokina AT-X M100mm F2.8
(1/160" F5.6)

~待っていた春~

昨日、我が家に比較的近い山間の池周りを散歩していると、池のほとりの一角に梅の植樹があるのだが、その梅の木は、春の日差しを受けて既にたくさんの花を開いていた
そして、その枝の一つを見ると、かわいらしく2匹のミノムシがぶら下がっていた。

枯葉を集めて作られた姿が冬の北風の厳しさを思い起こすミノムシと、対称的に春の訪れを象徴するようにふっくらつぼみを膨らませた梅の小枝。
それだけでも、なんともフォトジェニックな取り合わせの光景であったのだが、おまけにカップル※のように2匹が仲良くぶら下がっているともなれば、ここは、バックのボケまでカラフルに楽しそうに演出しようなどと、効果的角度を探ってその場で梅の小枝の周りをぐるぐると回り、しばしの間、写真作りに力が入ってしまったほどだ。

ここで使った画像は、バックのボケをカラフルにすることで「厳しさを乗り越えて訪れた暖かく楽しそうな雰囲気」は演出できたのだが、線状の小枝のボケがややうるさくなりすぎてしまった(他の作例はこちら)。

と、まあ、写真の話はさておき、その可愛らしく並んだミノムシを見て、更におやっと思ったことがあった。ミノは枯葉を固めた大きめのものであり、何ら変哲もないようだが、このミノの作りはおそらくオオミノガではなかろうか。

日本で普通見られる代表的なミノムシは、チャミノガとオオミノガの2種であったが、そのうちのオオミノガのほうは、近年極めて数を減らしていて、かなりの地方で絶滅危惧が話題になっていたはずである。

その話題については、かなり前に「みのむしが絶滅?」で取り上げたことがある。その項で掲載した口絵画像は、チャミノガのミノであるので、参考までにそれと比べてみると分かりやすいだろう。

一応特徴をまとめておくと・・・
チャミノガのミノは、細くて小枝メインで作られていて、ミノの枝などへの付き方が密着していてブラブラしていないのが特徴である。
それに対して、オオミノガのミノは太めでずんぐりしていて、葉を主な材料に作られ、本体は細いくびれ部の先で枝などに付いているのでブラブラしている。

オオミノガの絶滅騒ぎの元凶は、オオミノガ専門に寄生するヤドリバエが、国外から紛れ込んで繁殖したことによるとのことだった。
しかし、国外から来て天敵がいないために大繁殖し、それとともにオオミノガは絶滅して、結局、オオミノガ専門の寄生虫であるそのヤドリバエも絶滅するという、共倒れのシナリオ(自然の寄生関係ではありえない)にはならず、そのヤドリバエにも、自然環境の豊かな地域では、これに更に2次的に寄生するコバチの類が現われ、オオミノガの絶滅前に個体数の自然バランスが保たれたようにも聞く。

ともかく、我が家の近くで、まだ元気にぶらさがったオオミノガのミノを見て一安心したところである。

※実際にはこの画像の2匹のミノガは、カップルではなく、ミノの大きさから両方メスだと思われる。

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春の楽しみ

N20060305-123526
Photo:Nikon D200/SIGMA 70-300mm F4.5-5.6D
(300mm 1/250" F5.6)

~野山に春の香り~

山や野や田を歩くと、足元に春の足音がはっきり聞き取れるようになってきた。日当たりのよい斜面にはツクシが顔を覗かせ、梅の花は芳香を漂わせ、山ではフキノトウも姿を見せている。

自然のありがたみを一番感じるのは、春の始まりであるこの時期ではないかという気がする。
身動きままならない冬がやっと去る気配をみせ、暖かさに様々な活動が再開される時期、日一日と変化が見られ、それに連動して自然のありがたみを肌で感じる季節であると思う。
おそらく、この林道百拾号線でも、四季のうちでは、春の記事が一番多いのではないだろうか。

この週末は穏やかな天候に恵まれて、まだ芽を出すまでには至っていないような草木も一斉にその芽を膨らませたようだ、庭に植えたカラマツもその芽が大きく膨らんでもうすぐ緑の葉が出てくるだろう。

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プログレ

N20060304-180900
Photo:Nikon D200/Reflex Nikkor 500mm F8+Kenko TELEPLUS PRO 300 2x
~今宵の"Dark Side of the Moon"~

地球照のことは以前「月の暗い面」で書いたので、ここではPINK FROIDのアルバム「Dark Side of the Moon」にちなんで、プログレッシブ・ロックのことなどちょっと書いてみる。

「Dark Side of the Moon」は、ピンク・フロイドの1973年のアルバムで、ここからピンク・フロイドはよりメジャーな路線へと入ってゆく。
それにしても、この林道百拾号線で音楽関連を書くのは初めてかもしれない・・・

さて、私がごく若いころの洋楽シーンは、プログレッシブ・ロック・・・いわゆる「プログレ」に席巻された時代だったとまで言ってはまったく大げさであるのだが、本来的にはマイナー路線の条件を備えたこのプログレが、相当数の当時の若者の心を捉えていた。

ハードロック、ポップミュージック、クラッシック、ジャズ、はては民俗音楽やその後ムーブメントが来るデジタルサウンドなど、様々な要素を取り入れた先進性がプログレスなのか、音の組み立てが前衛的でプログレスなのか、その名称自体よく判らない存在だし、結局、「プログレっぽい」かどうかは、なんとなく判らなくはないのだけれども、きっちり定義の付きづらい音楽だった。
まあ、それをいえば、そもそも音楽は本来は型など存在しない自由なもので、クラッシックだってなんだって、みな同じであって正確な分類などというものは意味がないというのが正論なのだろう。

とにもかくにも、当時の私は買うLP(ロングプレイのアナログレコード盤・・・などと注釈する日が来ようなどとは、当時思っても見なかった。いまのCDより当たり前な存在だったから。)はみなプログレばかり、それどころか、小遣いや昼飯代、パチン・・・いやいや、全資金がそのLP購入代に消えていった感がある。

ちなみに、ピンク・フロイドの作品について、当時の個人的な趣向では、「Dark Side・・・」の次の作品になる「Wish You Were Here」(1975年)が最も完成されていると感じ、最も感動を受けたものだった。

いまや、我々世代が実際に世を動かす中心的役割を担っている時代となり、時折、TVの思わぬシーンから、KING CRIMSONのナンバーなどが、ちらりと聞えてきたりすると、思わずニヤリとしてしまう。

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