« 2006年3月 | トップページ | 2006年5月 »

化石

N20060325112431
Photo:Nikon E5700
その時代を生きた数々の生物

先月、常磐のいわきで化石掘りをして、巻きなしアンモナイトの化石が採れた。
「化石を掘る」というのは、自分にとってはかなり久しいことだった。林道を走っていても堆積岩の露頭が見られると、すぐに頭は化石の存在を考えるが、近頃では地層を手で触るところどまりで、掘りだしたり、下に転がっている石を丹念に調べたりということはしなくなっていた。

「化石」という言葉は広く知られるが、必ずしも正しく理解されているとはいえない。化石の話をすると、「ああ、○○の貝塚を見たことがあります・・・」とかの混同話も聞くことが多い。まあ、私にとっては古生物も縄文時代も興味の対象真ん中付近であることには違いないのだが。気が遠くなる太古の自然の姿を今に残す化石と、それに比べてしまうと、ぐっと新しい時代の人の営みを今に伝える遺跡がひとくくりになってしまうとは、こうした分野への興味の低さが伺えて残念である。

「化石」とは言いつつも、文字どおり石化しているようなものには、なかなか触れる機会がない。地層の形成された時代が新しく、そもそも岩石さえもない私の地元の地質からは、そういったものは望めず、特に意識して産地へ赴くということはしていないので、これはいたしかたないところである。

アンモナイトの化石というと、比較的近隣で産地としてすぐ思いつくのは、銚子といわき。銚子には2年間ほど住んだこともあったのだが、残念ながら赴任地での仕事に追われていたこともあり、その間に化石に触れる機会はなかった。

先日、いわきでの化石掘りではアンモナイトに出会うことは出来たが、また、子供時代のように太古の生物環境の生の痕跡に触れる機会を増やしてみたいと思う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

カタクリ

N20050423_043
Photo:Nikon E5700
~よく花を見ると、花弁の中にも不思議な模様がある~

野や里に春を彩る桜、タンポポ、菜の花。
同じ頃、山にはスミレにカタクリ。

この季節の林道では、カタクリの群落を見ることが楽しみの一つでもある。採る訳でも食べる訳でもないが、低いアングルで撮影すると絵になる花で撮影も楽しいし、何よりその色がいい。

多年草であるカタクリは、7年から8年ほどの年数を1枚葉で過ごした後に2枚葉の個体となって、やっと春に開花するようになる。1枚葉のうちは、3月の中ごろともなると、まだ木々が芽を出さず日が射す明るい林床に葉を出しはじめるが、木々の若葉が生え揃って、林床に十分な日が射さなくなる5月には、はやくも地上の部分は枯れはじめてしまう。しかし、地面の中では翌年の春まで鱗茎の状態で休眠に入り、これを繰り返して育ちながら、数年の間に栄養を貯えてゆき、ようやく葉を2枚出すようになって花を付ける。
ただの雑草のようでもあるが、ポッと出て花開いているわけではないのである。
 
カタクリという名前は、下向きに咲く花の形状が籠のようで、その花が傾いて付いているところから、古くは「傾いた籠」という意味で「カタカゴ」と言ったらしい。それが、「かたこゆり」になって、さらに音が転じ「かたくり」になったのではないかと言うのが有力とされているようだが、本当のところどうだろう。

一般には、カタクリの名前は、花よりも「片栗粉」として広く知られると思うが、現在普通に売られる片栗粉はジャガイモのデンプンで作るようである。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

スズメの花千切り

N20060401090520
Photo:Nikon D200/SIGMA 70-300mm F4.5-5.6DL(100mm 1/160" F6.3)
~良く知るスズメのかくれた習性~

我が家の周辺も、桜がそろそろ満開になる。
さほど見事とはいえないまでも、この町内に入居したての頃の細く小さな桜の木を思えば、ずいぶん立派に花をつけるようになったものだ。それだけ年数も経ってしまったわけではあるが・・・

さて、桜の木を一本一本めぐってみると、まだ満開前で花びら一枚散ることはないが、ポトリ、ポトリと幾つか花が丸ごと落ちていた。
はは~ん、スズメの仕業かな?

ここにはスズメもヒヨドリもメジロもよくやってくる。これらの鳥だけではないと思うが、ともかく桜の蜜は共通する好物であり、花の頃はにわかに桜の周囲が賑やかになる。

このうちヒヨドリとメジロは、もともと植物食が主体であるので、サクラの花は傷めずにの奥のほうにある蜜を、細いくちばしを使ってうまく吸い取ることができる。まあ、ヒヨドリはやや大きめなその体のせいか、枝の中を移動するのにサクラの花をたまに落としてしまうこともあるが、大抵は花びらだけが落ちる。

しかし、スズメは雑食性でくちばしが太く、サクラの花の奥までは届かないため、蜜を吸うために花の根本から丸ごと食い千切り、蜜だけ吸って残った花はそのまま下に落としてゆく。
そう、私たちが子供の頃に、赤いサルビアの花を千切り取って、蜜だけ吸って残りを捨てたのと似たようなもの。

人に最も馴染みがあって、目新しさを感じないように思われるスズメだけれども、このスズメの花千切りは、まだ、ほんの20年くらい前に、はじめてその行動が知られるようになった習性なのである。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2006年3月 | トップページ | 2006年5月 »