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ブナの実と葉

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Photo : Nikon D200 / AF-S DX VR Zoom Nikkor ED 18-200mm
~東北日本のブナの森2~

「ブナ」という名の語源に定説はない。その葉が風に吹かれて「ブーンと鳴る」などともいわれるが、ただの安易なこじつけに聞こえなくもないし、案外それが素朴な真実だったとしてもなんら不思議はない。
しかし、ブナの特徴は、あのぎざぎざな外縁の葉だけでなく、白っぽい斑紋のある樹皮や、殻の中に堅果が2つ入った、かわいらしい実もとても顕著な特徴ではないだろうか。

ブナの実は、同じブナ科のシイ・ドングリの類の中で、ひとつひとつの実の大きさなどをみたら、さほど食べでがありそうなほうともいえないが、母体の樹が、ブナ林という圧倒的大規模な極相林をなすために、絶対量は豊富であって、東北日本の森に住む動物達にとっては、重要な食物となる。
また、実が収穫される秋は、厳しい冬を間近に控え、できるだけ多くの蓄えが欲しい時期ということもあり、特にその重要さは増すだろう。

われわれ人間も、ブナとの関係は深く、特に東日本のほうが栄えていた縄文時代においては、ブナの実は貴重な食物であったし、ブナの森があったからこその縄文文化ともいわれるくらいである。

この実は毎年同じようには実らない。豊作は数年に一度しかなく、森の動物たちにとって重要なブナの実が、特に凶作だった年になると、食料難となってクマやサルなども麓に出没し、獣害の発生数にも影響するようだ。

ブナは、いわずと知れた落葉樹であるから、大きな極相林では、毎年多量のブナの葉が層になって積もってゆく。この落葉が分解するまでに至る過程での微小生物などの営みのことなども考えると、やはり、東北日本の山の森はブナという樹に育まれた森であるといえるし、落葉が、降った雨水をすぐには川に逃がさず、いつも一定量の水を保つ「緑のダム」ともいわれるように、豊かな水の源でもある

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