« ムクドリ | トップページ | シュレーゲルアオガエル »

スプリング・エフェメラル

04190143
~儚い春を咲くニリンソウ~

山の早春、樹木がまだ芽吹ききる前の、明るい林床。夏は鬱蒼と暗くなるその一角は、このときばかりと賑やかに、しかし、ひっそりと可憐な花たちが姿を見せる時期である。

林の中には、春先3、4月ごろ、地中から顔を出して早々に花をつけが、花が終わる春たけなわから夏までは葉を残し、夏ともなるとはや姿を消してしまい、あとは翌春まで地下で過ごす草花の仲間がいる。そして、これらの仲間をスプリング・エフェメラルと呼ぶ。

「スプリング・エフェメラル」、その音の響きだけでもセンチメンタルであるが、意味も、エフェメラルが「かげろう」つまりは「儚いもの」をさす言葉であるから、春の儚い植物~儚い命の春植物といったような意味を持ち、まさしくセンチメンタルである。

代表的なところでは、カタクリやフクジュソウがあるが、このほかにもイチゲやニリンソウなどイチリンソウの仲間、エンゴサクやケマンなどの仲間が含まれるとおり、植物の種や属といった区分ではなく、もっと主観的な意味の仲間分けである。

スプリング・エフェメラルたちは、その受粉をもっぱら虫に頼る。春まだ早い時期のことであるから、活動している昆虫はまだそれほど多くはない。スプリング・エフェメラルの花が、比較的大き目で目立つ可憐な花をつけるのは、そういうこともあって、それら数少ない昆虫の目を引くためであろうか。

昆虫たちとの関わりの話とともに、もうひとつ、昆虫にもスプリング・エフェメラルと呼ばれる仲間がいることを付け加えておく。有名なギフチョウなどがその代表である。なるほど、上記の植物たちと生活史も似ている部分がある。

明日にでも、春の野山に出かけ、これら春の妖精たちに出会いたいものであるが、なかなか、現実の時間の制約がそれを許してくれない。

|

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/5192/14500241

この記事へのトラックバック一覧です: スプリング・エフェメラル:

» flavor of life 歌詞 [これいいよ]
2月に発売された宇多田ヒカルの「flavor of life」。 たまたまラジオで流れていたこの曲の歌詞が、昨日一日印象に残った私。 [続きを読む]

受信: 2007.04.03 09:21

コメント

コメントを書く