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スイレンとハス

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~スイレン(左)もハス(右)も見ごろになった~

夏のまぶしい湖面を彩る花といえばスイレン。水面上に色鮮やかな花を浮かべる。

実際には、花は水面より少し高く咲くが、花が浮かぶといった方がイメージに近い。

スイレンとは「睡蓮」と書き、この名前でよく通っているが、実は日本に自生するスイレンはヒツジグサが正式な標準和名である。

ヒツジグサといわれても、どこがヒツジなのかと思うが、見た目が羊なのではなく、「未草」であり、午後2時ころ未(ヒツジ)の刻に開く花ということで付いた名前だと説明されている。

なるほど、と思ってしまいそうだが、観察力をお持ちの方なら、そんな時間にならなければ咲かない花だったろうかということに、すぐ気付くのではないだろうか、実際には、早朝から既に花は開き、夕刻近くまで花は開いているはずである。どうして名前だけそうなってしまったのか、よく分からない。

では、睡蓮という、よく通った方の名はなにかというと、これは中国名である。スイレンは花を閉じたあと、眠るように水中に没してしまうのであるが、この様を眠ると捉えたのだろうか。

一方のハスであるが、こちらはスイレンと比べて水面よりずっと上の方に花を付ける。そして、花はより大型であり、花びらに透明感がある。
ただ、横から見る限りは大変に秀麗なこの花も、真上から見ると、花の真ん中に果托といって、蜂の巣のようなもの、見方によってはブタの鼻のようなものがあるのが、ちょっと間抜けで可笑しい。

ハスという名は、その果托をハチの巣と見立てて、ハチスといったのが詰まった名前であるとされている。花が終わるとスイレンのように水中に没せず、そのまま花びらだけ落として果托が残る。きっと、その姿なら見覚えがあるのではないだろうか。

また、「蓮」も「睡蓮」同様に中国名であるが、正規には「蓮華」(レンゲ)といい、仏教上重要な花であることもよく知られる。きっと、草の「レンゲソウ」は、花が蓮華の花に似ているということなのだろう。

このほかにも、スイレンとハスではいくつもの違いがあって、例えば葉の形状で見ると、スイレンは、テカテカと艶があり、切れ込みのある円形をしていて水に浮くが、一方のハスは、表面はテカらずに水をはじき、切れ目のない円形の葉は、成長して伸びてくると、たいてい水面より高いところに開くなどまるで違うのであるが、全体としてはなんとなく似ているので、意識なく混同されていることが多いように思う。

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