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V字編隊

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~鴨がV字で東へ飛んでゆく~

冬の空の高いところを、時折、大きな編隊が横切ってゆくのが見える。朝、明けたばかりで白んできた空、夕暮れの茜色の空、数羽から何十羽の鳥が列を成して飛びゆく姿は季節感もあってたいへん絵になるが、それなりに大きな意味を持っている。

ハクチョウやガンなど渡りをする大きな鳥が群れで飛ぶときは、例えばスズメが飛ぶときなどのように混然一群で飛ぶのではなく、V字型や斜め一列に列を成した編隊飛行を形成している。

この編隊飛行は、彼らの単なる嗜好によってなされているのではなく、より楽に飛べる進路を選ぶために生じるもので、結果的には運動の効率をよく考慮したものになっている。

もう少し具体的にいうと、大型の鳥が羽ばたいて飛ぶとき、その大きな翼の先端から後方へ向かって渦状の乱気流が生じることがなんとなく想像できると思う。そして、その乱気流は、横倒しの渦状であるから、渦の片側、つまりは鳥の斜め後方には上向きの気流が生じることになるのである。そこで、後ろをついて飛ぶ鳥は、その上向きの気流のあたりを飛ぶと楽になり、その気流に乗って飛行を続ければ、エネルギーの消耗は、単独で飛ぶよりもずっと少なくてすむわけである。
 
理窟はなんだかすごそうだが、鳥たちはそんな理窟まで理解して飛んでいるというはずはなく、楽なところを飛べば結果的にそれがV字型や、斜め一列の編隊飛行という形になって現れるということになるのだろう。

ただ、列の最先端を飛ぶ鳥が、一見、何十もの鳥を束ねるリーダーのようにもみえて実はそうではなく、上記のような、気流のアシストが得られずエネルギーの消耗が大きい先頭の係を、順次後方の鳥と交代して、疲労をみなで分けて負担するようにしているらしく、そのあたりには、やや高度な生態も感じるところである。

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