« 2009年3月 | トップページ | 2009年9月 »

シュレーゲルアオガエルの抱接

Fs5pro2009_0419_122804
~地中の儀式~

谷津田に響くシュレーゲルアオガエルの大合唱。春の風物詩に欠かせない1つである。
今年も桜の咲き誇る小路で、また、スミレの咲く斜面で、うららかな陽気に心地よく響くその美声を聞かせてもらった。

姿も声もアマガエルよりちょっと上品な感じのアオガエルたちは、繁殖のため、この季節には本拠である森から水田へとやってくるが、水辺の畦道の裂け目など、土の中に潜り込んでいるため、姿はなかなか見つけられない(→シュレーゲルアオガエル)。

カエルの繁殖活動はオスがメスの背に抱きついて行なう「抱接」が多く、土の中の穴に産卵するシュレーゲルアオガエルも、土の中に作られた穴蔵から美声を放って待つオスの下に、メスがやってきてめでたく抱接となる。

陽射しも暖かく風爽やかな日に畦を歩くと、いつものように田のあちらこちらから「コロロロ、コロロロ」という声が聞こえる。注意して他の穴や、畦の水辺を見て回ると、シュレーゲルアオガエルの卵のう(泡に包まれた卵)がたくさん見つかった。

さらに念入りに畦の様子を伺いながら歩くと、それらしい穴が目に付いたので、そっとのぞくとそこにアオガエルのつがいが一組よろしくやっていた。2匹で一緒にいるのを見ると、雌雄の大きさにはずいぶん違いがあるものだ。自分の二倍はあろうかというメスの背にオスがしっかり捕まっている。

ツボカビなどの病原や適合環境の縮小で、小さなカエルたちはいまや絶滅も危惧されるほどの受難のときを迎えている。けれども、今のところ、ここではこうして一つ一つの個体がりっぱに営みを繰り返し、この種も安泰に生きながらえているんだなあと、感慨深く様子を見守らせてもらった。

Fs5pro2009_0419_124341_2穴の中でメスを待つオス

Fs5pro2009_0419_123808地中の卵のう 

| | コメント (3) | トラックバック (0)

« 2009年3月 | トップページ | 2009年9月 »